『家族の名において』
2020年に放送された中国の名作ドラマ『家族の名において』のあらすじと感想、聞き取れた中国語を書き留めてみたいと思います!
私が知っているのはHSK2級くらいまでの簡単な単語だけですが、聞き取れると嬉しい。
ドラマのネタバレを含むので、未視聴の方はご注意ください!
本当に良いドラマなので全員見た方が良い。オープニングだけでも泣けます。(盛大にネタバレしてるけどw)
第1話「幼き日の出会い」
あらすじ
1999年、夏。
「海潮麺館」を営むシングルファーザーの海潮と、おてんば娘の尖尖。
ハイチャオは一年前に妊娠中の妻とお腹の子を病気で亡くしています。ジェンジェンには「二人は海の仙女になって今は会えないけれど、いつか二人のところへ行ける日が来る」と教えていました。
ある日、二人が住む団地の上に一家が越してきます。父親の和平は警察官で、母親の陳婷と息子の凌霄の3人家族。
実はリンシャオには妹がいましたが、亡くなったようです。そのせいで情緒不安定なチェンティン。必死に宥めようとするも、仕事が忙しいこともあっていつも逆に怒らせてしまうハーピン。夫婦喧嘩は日に日にエスカレートし、叫び声や物が割れる音で団地中に知れ渡ることに。
ご飯も作ってもらえず、いつも一人でお腹を空かせているリンシャオのことを気に掛けているハイチャオ。
そんな中、ハイチャオはご近所さんのお節介で化粧品販売の仕事をしている賀梅とお見合いをします。ハー・メイには子秋という息子がいました。
ハーメイは穏やかで上品な女性だけれど、仕事と子育てで疲れ切っているみたい。「子供はにぎやかで可愛くて大好きだ」と語るハイチャオを珍獣を見るような目で見ていましたよw
感想
リンシャオのことは「リンシャオ哥哥(リンシャオお兄ちゃん)」と呼んでめっちゃ懐いているジェンジェンですが、ズーチウのことはお父さんを取られそうだからか、めっちゃ敵視しています。
だけどいつも子分みたいにジェンジェンの後をついて回るズーチウ。子猿みたいで本当に可愛い🐒
ハイチャオの子供たちへの接し方は本当に育児の参考になります。褒め方、叱り方、聖人かな?ってくらい優しくて慈愛に満ちたお父さん。子供がトラブルを起こした相手の親への対応もお見事。
幼少期のリンシャオは本当に可哀想で胸を締め付けられます。大事にしていた妹の写真やおもちゃをチェンティンに取り上げられたところ、夫婦喧嘩の後片付けを一人でしているところ、ジェンジェンに胡桃をもらって思わずぶちまけてしまったところ…
ハーピンも気の毒なんですけどね。辛すぎて多分仕事に逃げてるところもあるよね。
聞き取れた中国語
ハイチャオの趣味は、料理。=做饭(zuò fàn)
ハーメイの趣味は、読書。=看书(kàn shū)
「我喜欢看书。(Wǒ xǐhuān kànshū.)」と言っていました。
他にも「孩子(háizi)=子供」「面(miàn)=麺」は何回も出てきたし、「西瓜(xīguā)=スイカ」も出てきました。
- 不客气(Bù kèqì)どういたしまして
- 没关系(Méiguānxì)大丈夫です
- 对不起(Duìbùqǐ)ごめんなさい
- 你呢?(Nǐ ne?)あなたは?
- 别走!(Bié zǒu)逃げるな!
などなど。
第2話「新しい家」
あらすじ
チェンティンの情緒不安定は治まるどころかどんどん悪化し、ついに「私が胡桃で死ねば良かった?!どうして妹に胡桃を食べさせたの?!この子が殺したのよ!!」とリンシャオにまで手を上げそうになったため、ハーピンもさすがに堪忍袋の緒が切れました。
チェンティンは出て行くことに。
一方、ハーメイは突然焦った様子で電話をかけてきたかと思えば、ハイチャオから大金を借り、田舎の母親を看病すると言ってズーチウを置いて行ってしまいました。
突然母親がいなくなり、ハイチャオの家に住むことになったズーチウ。
ハイチャオは多忙なハーピンに代わり、リンシャオの面倒も見ることに。
そして時は流れ、2009年。
ジェンジェンは高校1年生、リンシャオとズーチウは高校3年生になりました!
感想
リンシャオがやっとハイチャオとジェンジェンに心を開けて良かったです。
「死んだら写真を破り、物を燃やしてその人のことを忘れる」と言うリンシャオに、「パパの秘密」と言って、ハイチャオが亡くなった妻の写真や持ち物を大切に保管しているのを見せてあげたジェンジェン。
傍若無人に見えて、ジェンジェンはハイチャオが寂しがっていることを知っていて、これ以上悲しませないように精一杯元気なフリをしていたんですね。寂しい時はハイチャオに知られないように一人で絵を描いたりしていることをリンシャオに教えてあげました。リンシャオも妹のことを忘れる必要なんてないと。
ある時、3人で麺を食べていたら上からまたハーピンとチェンティンのケンカの声が…。表情が曇るリンシャオ。その時、くしゃみをしたジェンジェンの鼻から麺が出て、リンシャオも思わず微笑んでしまうのですが、その優しい顔といったら。この時にもうリンシャオはジェンジェンを一生守ると誓っているような表情でした。
チェンティンが出て行った時も、「お兄ちゃんができた!」と無邪気に喜ぶジェンジェンと、目に涙をためてチェンティンの後ろ姿を呆然と見送るリンシャオ。もうどういう気持ちで見ればいいのか…。リンシャオにとってジェンジェンの存在が救いになったことだけは間違いありません。
胡桃うんぬんのくだりでは、てっきりリンシャオが胡桃アレルギーの妹(雲雲)に胡桃を食べさせてしまったとかだと思うじゃないですか。
なんとチェンティンは友達と麻雀をするために幼いリンシャオとユンユンを家で留守番させてたんですよ。ユンユンは別に胡桃アレルギーではなく、普段から食べていたけれどたまたまその時運悪くのどに詰まらせてしまったようです。外から鍵がかかっていたので、リンシャオは助けを呼ぶこともできず…
え?これってハーピンがチェンティンに怒鳴り散らしてもおかしくない、ていうかむしろチェンティンしか悪くなくない?
それであんなに被害者ムーブをかましてリンシャオのせいにしていたとは。
自分のせいで、と思ったらとても正気ではいられなかったのかもしれませんが。そんなチェンティンの心情が理解できない、慰めの言葉だってかけているのに。とついハイチャオに愚痴るハーピン。
ハイチャオは自分の経験から「慰めの言葉はナイフのようにざくざくと心に突き刺さる」と伝えます。
ハイチャオも妻が亡くなった時に医者の忠告に従わなかったことを後悔していたのでした。
後悔は人を追い詰める。チェンティンは自分の中のわだかまりを解けずに自暴自棄になっていたのでは。
とチェンティンの心理分析をしたところで時すでに遅し。
「子供が一番大事」というハイチャオとハーピン共通の思いで、ハイチャオ、ハーピン、ジェンジェン、リンシャオ、ズーチウの二部屋5人の共同生活が始まったのでした。
そして10年後。
いきなりコメディチックになったw
ちなみに私が気になったのは、ユンユンを授かった時にチェンティンは職を失い、ハーピンも昇格がなくなったり罰金を取られたとか言っていたこと。そういえば一人っ子政策ってあったよね。2014年まであったらしい。
聞き取れた中国語
- 昨天(zuótiān)=昨日
- 累(lèi)=疲れる
- 工作(gōngzuò)=仕事
↑この辺はお節介なご近所さんがチェンティンにやんわり忠告しに来たシーン(完全に逆効果) - 为什么?(Wèishéme?)=どうして
- 来(lái)=来て!
- 看(kàn) =見て!
- 我妈妈的衣服(Wǒ māmā de yīfú)=ママの服
↑ジェンジェンがリンシャオにパパの秘密を教えているシーン - 爸回来(Bà huílái)=パパが帰って来る
- 意思(yìsi)=意味
- 儿子(Érzi)=息子
- 给我(gěi wǒ)=渡しなさい
↑チェンティンがリンシャオに妹の写真を「渡しなさい」と言っているシーン - 所以(suǒyǐ)=だから